Dockerボリュームのマウントについて

Dockerボリュームとは？

Dockerのボリュームは、Dockerコンテナ内でデータを永続的に保存するための仕組みです。これは、コンテナが停止または削除されてもデータが保持され、他のコンテナとデータを共有するために使用されます。

ボリュームは、データベースのデータ、設定ファイル、アプリケーションの状態など、コンテナ内で永続的に保持する必要があるデータを格納するために使用されます。データの永続性が求められる場面や、複数のコンテナが同じデータにアクセスする必要がある場合に、Dockerボリュームが役立ちます。

以下は、Dockerボリュームの主な特徴です。

• 永続性

  Dockerボリュームに保存されたデータは、コンテナが停止または削除されても消えません。これにより、データの永続性が確保されます。

• 共有

  Dockerボリュームは複数のコンテナ間でデータを共有するための手段として利用できます。異なるコンテナが同じボリュームをマウントすることで、データの共有が可能です。

• 簡単な管理

  Dockerコマンドを使用してボリュームを作成、表示、削除することが容易です。また、ボリュームの名前を通じてデータにアクセスできます。

• バックアップと復元

  Dockerコマンドを使用してボリュームのバックアップと復元が行えます。これにより、データのセキュリティや復旧が容易になります。

マウントとは

Dockerのマウント (mount)は、ホストマシンのファイルシステムの特定の場所をDockerコンテナ内のファイルシステムに結合するプロセスを指します。対象を接続して、OSやソフトウェアの支配下に置くことを言います。これにより、コンテナ内部とホストマシンの間でデータを共有することができます。

具体的には、Dockerコンテナ内の特定のディレクトリ (またはファイル) をホストマシン上のディレクトリに結びつけることができます。これにより、コンテナ内で生成されたデータや変更がホストマシン上のファイルシステムに反映され、逆にホストマシン上のデータがコンテナ内のファイルシステムに反映されることができます。

以下は、Dockerコンテナのマウントの例です。

docker run -v /host/path:/container/path my_image

この例では、/host/pathがホストマシンの特定のディレクトリを表し、/container/pathがコンテナ内のディレクトリを表します。これにより、ホストマシンとコンテナの間でファイルの共有が行われます。

マウントは、データの永続性やコンテナ間のデータ共有など、さまざまな用途で使用されます。例えば、データベースの永続的な保存、設定ファイルの共有、アプリケーションのコードを動的に更新するなどが挙げられます。

バインドマウント

Dockerにおける「バインドマウント (Bind Mount)」は、ホストマシンのファイルやディレクトリを直接Dockerコンテナにマウントする方法を指します。これにより、ホストマシン上のファイルやディレクトリが、コンテナ内で利用可能になります。バインドマウントを使用すると、ホストとコンテナ間でリアルタイムにデータを共有できます。

フォルダ (ディレクトリ)に対して、直接ファイルを置いたり開いたりできるため、頻繁に利用するファイルはココに置きます。

バインドマウントを使用するためには、docker runコマンドを使用してコンテナを起動する際に、ホストのパスとコンテナのパスを指定します。

以下は、バインドマウントを行う基本的なコマンドの例です。

docker run -v /host/path:/container/path my_image

この例では、ホストマシンの/host/pathが、コンテナ内の/container/pathにバインドされています。このディレクトリの変更はリアルタイムに同期され、ホストとコンテナ間でデータが共有されます。

バインドマウントの主な利点は、ホストとコンテナ間でデータが即座に同期され、コンテナ内の変更がホストマシンにも反映されることです。ただし、ホストとコンテナの環境が異なる場合、ファイルのパーミッションや所有者の問題に気をつける必要があります。

バインドマウントはデータの永続性や開発中のコードの変更を即座に反映する場合など、さまざまなシナリオで活用されます。

ボリュームマウント

Dockerにおける「ボリュームマウント (Volume Mount)」は、ホストマシン上ではなく、Docker Engineが管理するボリュームを利用してデータをコンテナにマウントする方法を指します。ボリュームはDockerによって提供され、コンテナのデータをホストマシンのファイルシステムとは独立して管理できる仕組みです。

ボリュームマウントを使用すると、データはホストマシンの特定のディレクトリに直接依存せず、Dockerがボリュームを管理するデータ領域に格納されます。ボリュームマウントを使用すると、データの永続性や共有、バックアップが容易になります。

ボリュームマウントはデータ管理の柔軟性を提供し、特にデータの永続性やコンテナ間でのデータ共有が必要な場合に便利です。

名前だけで管理でき手軽に使える反面、ボリュームに対し直接操作しづらい為、「仮で使いたい場合」や「めったに触らないが、消してはいけないファイル」を置くのに使うことが多いです。

以下は、ボリュームマウントを行う基本的なコマンドの例です。

docker run -v my_volume:/container/path my_image

この例では、my_volumeという名前のボリュームが作成され、それがコンテナ内の/container/pathにマウントされています。このディレクトリ内のデータはホストマシン上ではなく、Dockerがボリュームとして管理します。

データの永続化

マウントをしていないと、コンテナが外のデータを操作できません。コンテナを使いたいのであれば、データを置くために記憶領域のマウントが必要です。

コンテナ内にデータを置いていると、コンテナと一緒にデータも消えてしまいます。そのため、コンテナの外部にデータを逃がす必要があります。コンテナは作っては壊すので、いちいち移し替えずに最初から外に保存して、そのままアクセスするのが一般的です。これを「データの永続化」と言います。「このデータを置く場所が、マウントした記憶領域になります。」

データの永続化は、アプリケーションやサービスで生成されたデータを一時的なものではなく、長期間にわたって保存し続けるプロセスです。特に、コンテナ化された環境でのデータの永続化は、コンテナが停止・再起動されたり、削除されてもデータが失われないようにすることが重要です。

データの永続化の手段は、アプリケーションやサービスの要件、運用環境によって異なります。各手段の選択は、データのセキュリティ、可用性、効率などを考慮して行う必要があります。

以下は、データの永続化を実現するためのいくつかの手段です。

Dockerボリューム

Dockerボリュームは、Dockerコンテナ内でデータを永続的に保存するための仕組みです。これは、コンテナが停止または削除されてもデータが保持されるため、データの永続性が確保されます。ボリュームはまた、複数のコンテナ間でデータを共有する手段としても利用されます。

マウントポイント

ホストマシンのディレクトリをコンテナ内の特定のパスにマウントすることで、データの永続性を確保することができます。これは、ホストマシンとコンテナ間でデータを共有する方法の一つですが、ファイルパーミッションや所有者の問題に注意が必要です。

外部データベース

データベースのデータを外部のデータベースサーバーに格納することも一つの方法です。コンテナ内で実行されるアプリケーションは、外部データベースに接続してデータを永続的に保存します。これにより、データベースのデータがコンテナのライフサイクルに独立しています。

分散ファイルシステム

分散ファイルシステムを使用してデータを永続化することも考えられます。これにより、データが複数のノードに分散され、単一の障害点がなくなります。