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React のエコシステムとは?

はじめに

React は UI を作るためのライブラリです。小さな画面を作るだけなら React だけでも十分ですが、実際に Web アプリを作ろうとすると、ページの切り替え、データ共有、 SEO 対策、デザイン管理など、React だけでは対応できない問題に直面します。

これらを解決するために存在するのが React エコシステム です。React を中心に、ルーティング、状態管理、 SSR / SSG、スタイリング、開発ツールなどが組み合わさることで、はじめて実用的なアプリ開発が可能になります。

この記事では、React エコシステムの全体像と、それぞれの役割をわかりやすく解説します。

参考にしたリンク

https://react.dev/

https://nextjs.org/docs

https://reactrouter.com/

https://redux.js.org/

https://tailwindcss.com/

React エコシステムとは何か

React は UI を作るためのライブラリです。ボタンやフォーム、一覧表示など、画面の見た目をコンポーネントという単位で組み立てることができます。しかし、実際に Web アプリを作ろうとすると、UI を作るだけでは足りないことに気づきます。

URL に応じてページを切り替えたり、複数のコンポーネントで同じデータを共有したり、検索エンジンに評価されるページを作ったり、効率よくデザインを整えたりする必要があります。これらは React の役割ではありません。

ここで登場するのが React エコシステムです。エコシステムを一言で言うなら、「React を中心に、その周囲を支える道具や仕組みの集まり」です。React 単体では UI しか作れませんが、エコシステムを活用することで、本格的な Web アプリを効率よく作れるようになります。

なぜ React 単体では大規模アプリが難しいのか

React には「画面を作る機能」しかありません。例えば、URL が変わったときにどの画面を表示するかという仕組みは React にはありません。また、ログイン情報をアプリ全体で共有する機能もありません。さらに、サーバー側で HTML を生成して SEO に強くする機能もありません。

これらをすべて自分で作ると、コード量が増え、バグが発生しやすくなり、保守も難しくなります。その問題を専門的に解決するライブラリやツールが React の周囲に生まれました。これが React エコシステムです。

React 本体の役割

React を一言で言うなら、「UI をコンポーネントという部品で組み立てるライブラリ」です。コンポーネントという単位で画面を分割し、それらを組み合わせてアプリを構築します。また、仮想 DOM による差分更新によって効率よく画面を再描画できます。

例えば次のようなコードで UI の部品を作れます。

function Button() {
  return <button>クリック</button>;
}

このように、画面を部品化できることが React の強みです。ただし、このボタンをどの URL で表示するか、どのページで使うかは React の役割ではありません。

ルーティングの役割

ルーティングを一言で言うなら、「URL と表示するコンポーネントを結びつける仕組み」です。

SPA ではページ遷移をしても画面全体を再読み込みしません。その代わりに、URL に応じて表示するコンポーネントを切り替えます。これを担当するのが React Router などのライブラリです。

これがないと、URL が変わっても表示内容が変わらないという問題が発生します。

状態管理の役割

状態管理を一言で言うなら、「複数のコンポーネントでデータを共有する仕組み」です。

ログインユーザーの情報やカートの中身など、アプリ全体で扱うデータを効率よく管理するために Redux や Recoil、Zustand などが使われます。これがないと、データの受け渡しが複雑になり、コードが読みにくくなります。

SSR / SSG の役割

SSR や SSG を一言で言うなら、「サーバー側で HTML を作ってからブラウザに渡す仕組み」です。

Next.js などがこの役割を担います。これにより初回表示が速くなり、SEO に強いページを作ることができます。

UI コンポーネントとスタイリングの役割

UI ライブラリを一言で言うなら、「デザイン済みの部品セット」です。

Material UI や Tailwind CSS を使うことで、デザインを一から考える必要がなくなり、開発スピードが大きく向上します。

開発ツールの役割

Vite や Webpack などのビルドツールは、React のコードをブラウザで動く形に変換します。これがないと、ブラウザは JSX を理解できないため、React のコードは実行できません。

具体例で見る React エコシステム

ブログアプリを作る場合、次のような構成になります。

  • UI は React で作る
  • ページ管理は React Router または Next.js
  • 記事データの共有は Zustand
  • デザインは Tailwind CSS
  • SEO 対策は Next.js の SSR
  • 開発環境は Vite

まとめ

役割

主なツール

解決する問題

UI 構築

React

画面を部品化して作る

ルーティング

React Router

URL と画面の対応

状態管理

Redux / Recoil / Zustand

データの共有

SSR / SSG

Next.js

表示速度と SEO

スタイリング

Tailwind / Material UI

デザイン効率化

ビルド

Vite / Webpack

JSX を動かす

情報基盤

コミュニティ

学習と問題解決

React エコシステムとは、React 本体を中心に、アプリ開発に必要な機能を補うための仕組みの集合体です。これを理解して活用することが、効率的で保守性の高いアプリ開発につながります。